みなさん、こんにちは!Reeです。
無事、にわおた復活から記事更新が続いており、ひと安心です笑。
さてさて、今回の記事では個人的にかなり楽しめたノベルゲーム『パラノマサイト File 23 本所七不思議』のクリアレビューをしていきたいと思います!
これまで小規模インディーのノベルゲームばかり遊んでおり、なんやかんや大手作品のノベルゲームにはノータッチだったのですが、さすが天下のスクエニ。
魅力的なキャラクターに加えて、衝撃の展開、伏線回収のスピード感も含めてかなり面白かったです。
作品概要
発売日: 2023年3月8日
開発: スクエア・エニックス
プラットフォーム:Nintendo Switch、PC、iOS、Android
プレイ人数:1人
価格:1,980円
Reeのクリア時間:約10時間程度
パラノマサイトって確か事前の告知がほぼ無しの状態で突然発売されたんですよね。当時、Twitterで「スクエニが突然発売したノベルゲーが面白いぞ!」って話題になっていたのを覚えています。
そんな『パラノマサイト File 23 本所七不思議』のあらすじはこんな感じ。
深夜の錦糸堀公園で、地元では有名な怪談、《本所七不思議》について調べていた。
《蘇りの秘術》と関係するという葉子の話を半信半疑で聞き流していた興家だったが、
目の前で次々と奇妙なことが起こり始める‥‥。
時を同じくして、《本所七不思議》を追う人々がいた。
連続変死事件を追う刑事、クラスメイトの自殺事件の真相を求める女子高生、そして失った息子の復讐を誓う母親。
本所七不思議を中心にそれぞれの思惑が絡みあい、物語は凄惨な呪い合いへと発展していく。
<small>公式サイトより引用</small>
最初、パラノマサイトってめちゃくちゃホラーゲームだと思ってたんですよ。なんかパッケージ怖そうだし。七不思議ってタイトルで言ってるし。
どんなもんなんだと恐る恐るプレイを開始して1時間経ったところで気がつきました。
いや、これ呪術廻戦じゃん! って。
そう、あらすじにもあるとおり、パラノマサイトってプレイヤー同士で呪い合いをし、「蘇りの秘術」をめぐって対立するバトルメインのミステリーノベルなんです!
てか、呪い合いだから呪術廻戦って書いたけど、各呪いにはそれぞれ呪える条件があるため、その条件を探る…って流れなのでHUNTER×HUNTERっぽくもあるし、最後の1人には褒美がある感じがFate・龍騎っぽくもあります。
てんこ盛りじゃねぇか!
そう、そのてんこ盛りな要素をうまくまとめ上げているからこそ面白いんですよ。個人的に『パラノマサイト File 23 本所七不思議』の1番の魅力はココだと思っています。
ここからはそんな『パラノマサイト File 23 本所七不思議』の特徴について見ていきましょう!
360°活用した新感覚なミステリー・ホラー
『パラノマサイト File 23 本所七不思議』の作品としての最大の特徴は、1人称視点で360°自由に見回すことができることです。
もちろん、ノベルゲーであれば1人称視点なのは当たり前ですよね。でも『パラノマサイト File 23 本所七不思議』では、その名の通りパノラマになっており、探索シーンでは360°見回すことができるんです。
たとえば、公園で呪いへの手がかりを探す際はグルッと公園を見回すことができるんですよ。通常のミステリ系ノベルゲーであれば遊具に近づく→調べるの流れをとると思いますが、この辺が非常にシームレスなのは素晴らしい。
そして、このパノラマ機能はもちろんホラー面でも大活躍します。
後ろから声をかけられ、後ろを向くと誰もいない…。
あれ? と思い、元々見ていた方向を向き直すと
突然のジャンプスケア!
…怖いやんけ。
なんというか、パノラマ機能のいい活用例ですよね!
ただちょっと残念なところを言うと、おどろかしの手段が一辺倒だったことですかね。今作ってかなり挑戦的な作品になっているんですけど、まぁよく出来た挑戦だけど物足りなくはある…って感じはします。
また、ほかのミステリ系ノベルゲーであれば1つの画面のなかから必要な情報を探し出せばOKだったのですが、360°になったことによって探しにくさは増した気がします。
とはいえ、細かい部分までしっかりと描写されている感じも含めて及第点以上の出来栄えと言えるでしょう!
圧倒的なキャラの魅力
そんな『パラノマサイト File 23 本所七不思議』がめちゃくちゃ人気となった秘訣は「キャラの魅力」が要因と言えるでしょう。
個人的なイメージですが、ミステリ系のノベルゲーってキャラごとに掘り下げの差が激しく、数人のキャラに人気が集まる印象があるのですが、この作品はいわゆるマルチサイトシステムを採用しています。
そのため、全員が主人公なんですよ。そんなこともあって、このキャラの視点だとサブキャラっぽかったキャラが、別視点ではめちゃくちゃ主人公していたりと、キャラの掘り下げがお見事です。
もちろん、マルチサイトシステムのミステリーだからこそのご都合展開やらはある程度あったんですけど、個人的にはそこも含めていい感じにまとめ上げていたなと感じています。
ちなみに『パラノマサイト File 23 本所七不思議』をプレイしたユーザーたちがみんな好きになるキャラは、若い頃のジュリーさながら白いスーツにハットが決まっているプロタンと学生霊能力者のミヲちゃんですよね!
ミヲちゃんは霊能力者の弟子という設定。あ、コイツ死んだわと思ったら生きてるタイプのホラー作品において珍しいしっかり強い霊能力者です。う〜んキャラが濃い。
ちなみにミヲちゃん大人気すぎて、コミカライズ版で主人公を務めてます。呪主じゃないのに大出世すぎる!
そしてプロタンこと櫂利飛太はプロフェッショナル探偵、略して“プロタン”です。意味わからねぇ。
とはいえ、プロタン終始めちゃくちゃカッコいいんですよ。白いスーツで張り込みしてるんだぜ。絶対に見つかるだろ。
そんなプロタンはめっちゃ僕の好みの未亡人っぽい女性の呪主・志岐間春恵(マダム)とコンビで動きます。
マダム&プロタンの組み合わせもやっぱり大人気で、『パラノマサイト File 23 本所七不思議』公式Xで夏に特別イラストが掲載されていましたね。
【#パラノマサイト Nintendo Switchとスマホでセール実施中!】
描き下ろし夏イラストを改めてマダム春恵さんの、とある夏の夜。
事件解決後、気力をなくしたマダムを心配した雨森少年からの発案で夏祭りに繰り出した一行。
ひとり無邪気にはしゃぐ利飛太に、少し心も和んだようです。… pic.twitter.com/YgNuh3EAs8— パラノマサイト FILE23 本所七不思議【公式】 (@PARANORMA_PR) July 30, 2024
ほかにも特徴的なキャラは多かったんですけど、特に僕が好きだったのはこの2人ですね。
なお、『パラノマサイト File 23 本所七不思議』はキャラ人気が高すぎるあまりか、ポップアップストアが期間限定オープンした際にグッズの売り切れが続出したんだとか…。この令和にノベルゲーでこれをやってのけるとはすごすぎる。
短くも濃厚なストーリー
新感覚なゲームシステム、魅力的なキャラを揃えたうえでストーリーもお見事なんだからさすが天下のスクエニだぜ。
上でも紹介しましたが『パラノマサイト File 23 本所七不思議』は約10時間で十分に遊びきれます。そんな短さながら、濃厚なストーリーがハイテンポで繰り広げられるんだから素晴らしい。
同作はマルチサイトシステムを採用しており、A視点をここまで進めるとB視点が開放となり、B視点をある程度進めるとC視点が開放に…と次第に物語が広がっていきます。
なかでも物語の中核を占めているのが津詰徹生編と逆崎約子編の2編で起きた事件。この2つの事件を軸に、リアルタイムで起きる呪い合いを解いていく…という流れが超ハイテンポで巻き起こるんですよ。
正直、ストーリーに関しては個人的に文句なし。ずっと面白かったですね。これ以上はネタバレになってしまうので、あとはご自分の目で確かめてくださいね!
まとめ
う〜ん、噂に違わずやっぱり面白い!
『パラノマサイト File 23 本所七不思議』はキャラの魅力だけでなく、ストーリー展開、ゲームシステムどれをとっても素晴らしかった。もちろん、まだまだな部分もあったけど、十分「いい挑戦」と言えるレベルだったと思います。
あ、1つ。1つだけ残念だったのはボイスなしだったこと。
ノベルゲーってやっぱりボイスが欲しいよね。
でもフルボイスだったらこの値段で発売できなかったと思うから仕方ないのかな。
ちなみに、ゲーム音楽もめっちゃ良かったです。マジでフルボイス版がやってみたかった。
『パラノマサイト File 23 本所七不思議』をプレイし終えたあと、どハマりした僕は各種インタビューを読み漁ったんですけど、たぶん続編ありますねコレ。
ただ直接的な続編なのか、舞台が現代になるのか、それとももっと過去になるのか。その辺はわからないですけど、めちゃくちゃ楽しみです。今からでも期待大です。
ノベルゲームの中でもかなりハイクラスな出来栄えでありながら、10時間でクリアできて、コスパ良し。気になった人はぜひ手に取ってみてくださいね!
会社員ライター。同ブログでは編集を担当。
インディーズゲームが好き。ゲーム歴はメンバー内で一番浅い。
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