『EastWard』(イーストワード)レビュー・評価、希望を求めて東へ旅する冒険譚 イカれたボリューム感を堪能しろ!
みなさんこんにちは、Reeです!
今回は、2021年9月16日に発売されたアクションRPG『EastWard』の評価・レビューをしていきたいと思います!
『EastWard』の評価としては、デザイン・グラフィック・ストーリー・ゲーム性のどれをとっても文句なし。まさに傑作と呼ぶのに相応しい作品だったので、その評価点や魅力等を紹介していきたいと思います!!
「正直、今年最高の作品。一から十まで全部完璧だった…これこそ神ゲーと言うに相応しい。。」
作品概要
『EastWard』
発売日:2021年9月16日
発売・開発元:Pixpil
プラットフォーム:Nintendo Switch、Steam
プレイ人数:1人
価格:4,400円
Reeのクリア時間:約25時間程度
『EastWard』を制作したPixpilは、上海に拠点を置くデベロッパーチームです。同作の開発に3年以上の時間をかけていたそうで、日本のアニメや『ゼルダの伝説』シリーズ、『MOTHER』シリーズからインスピレーションを受けて、開発したとのこと。
通りで日本人に馴染みやすい作品になってたわけだ…。
また、同作は全編を通してピクセルアートで作られています。個人的に衝撃を受けたのは、その美麗さですね。
「これドット絵ってマジ?」
とずっと驚かされてました。
ついでに言うと『EastWard』は、11月25日にパッケージ版が発売されたばかり。僕はDL版でプレイしましたが、正直パッケージ版のデザインと特典のフィギュアがめちゃくちゃ羨ましかった…。
あらすじ
あらゆる物を崩壊させる「タタリ」と呼ばれる瘴気が世界中に広がり、生き残った人々は地下に村を作りながら生活をしていた。
そこで暮らしていた無口で心優しい男「ジョン」と不思議な力を秘めた少女「珊(サン)」は、あることをきっかけに外の世界への冒険に出発する!
崩壊した世界に残された唯一の列車へと乗り込み、2人が見たこともない景色が広がる場所を冒険しよう。そこには、忘れられない出会いと恐ろしいモンスターたちが待ち受けている…。
さまざまな困難を乗り越えて、すべての元凶となったタタリやジョンと珊に秘められた真実を見届けよう!
『EastWard』の世界観の大きな特徴が「タタリ」と呼ばれる瘴気と「カロン」と呼ばれる長距離列車です。
大まかには「タタリ」の原因を止めるべく、ジョンと珊が冒険する…といったストーリー展開になっているのですが、その道中で様々な個性的なキャラクターと出会ったり、珊の成長を感じられたりとTHE“RPG”を楽しめる作品となっています。
個人的に推しキャラクターは、ダム城の裏社会の王・リーですね。
「信念のある大人ってカッコいい…」と危うく惚れかけました。
また、作品の最序盤のストーリーは『天元突破グレンラガン』っぽさが目立つのですが、中盤で『NieR』感が漂い、終盤は悪と戦う『ゼルダの伝説』感(もしかしたら『MOTHER』の方が近いかも…)と色んな面を楽しむことができ、物語の真相に辿り着くまでの道筋も、めちゃくちゃ面白かったです!!
また「真相」については、かなり難解な部分もあり…日本版ではあまり考察班が動いていないので、「こういう結末だと思うな」といった意見があれば、ぜひコメント欄に書いて行ってもらえると、僕の心が潤います笑
評価点・良かったところ
ここからは、『EastWard』の作品全体を通した評価点や良かったところについてレビューしていこうと思います!
個性の違う2人を動かす独特な操作感
『EastWard』では、ジョンと珊の2人のキャラクターをうまく使い分けながら、ダンジョンを攻略して行きます。
基本的に攻撃はジョンが担当。フライパンやバンバン銃、フレイムセプターにコグシューターなどバラエティ豊かな武器を使いこなして、襲いくる敵を倒して行きます。爆弾を使って、壁を壊して進むことも…。
一方、珊はエネルギー波を撃てますが、基本的に攻撃判定がありません。ただ、その攻撃判定には、敵のバインド効果があるので、上手くジョンと切り替えつつ戦う必要があります。また、遠くの障害物を排除したり…と便利な能力もあるので、エネルギー波の使い方次第で楽にゲームを進めることができます!
基本的に2人のキャラクターを上手く切り替えながら戦わないとならず、ダンジョンを進む最中は結構手元が忙しかったですね。操作感としては「1人でやる『It Takes Two』」というのが、一番近い気がします!
また、ボス戦ではジョンの攻撃が一切通らない敵や、珊の力を使わなければ倒せない敵もいるので、その辺りの見極めも重要となってくる作品となっています。
一筋縄じゃいかない頭を使うダンジョン
ここまで『EastWard』のダンジョン内でジョンと珊の使い分けの重要性について紹介しましたが、それはストーリーを進行させる上でも必須。
ジョンの爆弾を使って、時間差で扉が開くように設定したり、珊のエネルギー波を当てないと開かない扉など、切り替えが超重要です!
また、ダンジョン自体は基本的に迷うような構成にはなっておらず、わかりやすい道筋になっているのですが、後半ではかなり頭を使う仕様に。爆弾やエネルギー波を使う順番を一つ間違えるとやり直し…など、難易度が次第に上がって行きます。
しっかりと考えながら進める必要があるかつ、ギミックがどんどん新しいものが出てくるので、単純な探索も最後まで飽きることなく楽しめました!
化け物レベルのボリューム
『EastWard』は大きく分けて8章構成。基本的に序盤と最後のストーリーが長めで、中盤は比較的テンポよく進んでいきます。だいたいは通常のRPG同様に「おつかい」方式ですね。
ただ、『EastWard』のすごいところは
「ゲーム性」の面で化け物レベルのボリュームになっている
ところです!
基本は2D俯瞰視点でダンジョン探索をする『EastWard』。
しかし、ステージによっては車で滝を降りながら障害物を避ける「避けゲー」要素や、敵に見つからないように進む「ステルスゲー」要素。迫りくる「タタリ」から逃げる「逃げゲー」要素など、色んなゲームの良いところがてんこ盛りになっています!
さらに、『EastWard』では、作品内ミニゲーム『大地の子』を遊ぶことが可能!
この『大地の子』は、ドラクエ風のRPGかつローグライク系のゲームで、『EastWard』とは全く別のゲームになっているんです…。
次の項目では、『大地の子』についてのレビュー・評価をしていこうと思います!!
イカれたやり込み要素『大地の子』
こちらが『大地の子』のメイン画面。THEドラクエなんですよね笑
ゲームの目的は8日目に復活する魔王を倒すこと。歩数で時間が過ぎていくため、制限時間以内に仲間を集め、レベルを上げて魔王復活に備える必要があります。
一通りプレイしましたが、『大地の子』はクオリティがイカれてる。
マジで別ゲーが丸ごと1本入っている感覚です。
しかも普通のRPGではなく、主人公・きしが死ぬとゲームオーバー。リトライは最初からとなり、これまでのプレイで探索した街やダンジョンへのファストトラベルができるようになる「強くてコンテニュー」タイプ。
ゲームの雰囲気はRPGですが、システムはローグライクって感じですね。
『大地の子』は、難易度的にそこそこ難しく、普通にレベリングするだけではなかなか勝てません。
そんなときに便利なチートアイテムとして、ピクセルボールが使えます!
このピクセルボールは、『EastWard』内で手に入るトークンを利用してガチャ形式で入手可能。ピクセルボールは、敵キャラの形となっており、『大地の子』内では体力回復したり、移動速度を上げることができるアイテムに変換することができます。
トークンは『EastWard』でダンジョン探索等を進めることで手に入れることができるので、『大地の子』を楽に進めるためにしっかりと探索しましょう!
ちなみに…
ここまでガッツリと『大地の子』のレビューをしてきましたが、『大地の子』は『EastWard』をクリアする上でプレイする必要は一切ないミニゲームなんです。
ただ、ミニゲームといえど、ストレートにクリアできた場合でもプレイ時間は約1時間ほど。僕は5回目でクリアできたので、5時間も楽しんでしまいました笑
おいおい、ゲームシステムだけじゃなくてボリュームもてんこ盛りって…
やりすぎだろぉ!!
残念な点・改善してもらいたいところ
個人的に今年イチの傑作だと評価している『EastWard』。ただ、ここは改善してくれると助かるなと感じた点も一応紹介しています!
金が足りねぇんだよ…
同作では、敵からダメージを受けた際、体力回復として自身で手に入れた食材を使って料理を作ります。料理では根本的な「体力回復」と「体力増加」の2種類があり、食材の組み合わせによって効果が変わってきます。
その中でも一番重要なのは「肉」。
やっぱね、肉が一番大切なんですよ。
ただ、『EastWard』ではダンジョン探索でなかなか肉が手にはいらねぇ!
さらに、『EastWard』内で通貨として利用されている塩もあまり手に入らず、肉を買うことも難しい…。
そうなった結果、僕は慢性的な肉不足に陥り、残り体力2でボスと戦闘する場面もしばしば。。
一応、代理として海鮮を使った料理を作ったものの、やはり肉にはかなわず、かなりツラい戦闘をせざるを得ない状況になりました…。
ちなみに、店舗で買える料理もあるので、素材がない場合は料理を買ってしまうのも一つの手かも!
終盤になると『大地の子』ができねぇんだ…
上でも紹介したイカれたボリュームのミニゲーム『大地の子』。
これは『EastWard』内に設置されているゲーム機を起動することでできるのですが、ラストの8章になるとゲーム機がなくなりプレイ不可能になります。
僕は7章のラストで、「これからラストに入るだろうからお金を使っちゃおう!」と思い、トークンをお金で買ってガチャを回して、「とりあえず、8章に入ったら『大地の子』クリアするか〜」とゆるい気持ちでいたところ、まさかのプレイ不可能に。
マジ絶望
現在、Steam版では章ごとにプレイ可能となっており、もし見過ごしてしまっても戻ってやり直せる機能が追加されるそうですが、Switch版では一切されていません。。
ここに関しては、僕の二の舞になる人が減るよう、早めの対応をお願いしたいですね。
総括:マジで神ゲーだった
ここまで『EastWard』について色々評価してきましたが、
マジで最高。
神ゲーだった。
としか言いようがない作品でした。
個人的には、BGMがレトロ調なビット音になっており、ゲームの雰囲気とピッタリ。ボス戦やいかにも盛り上がる場面で、テンションの上がるBGMが流れるのも完璧でしたね。
パッケージ版も発売されたばかりで、これからもっと盛り上がるコンテンツなので、気になった人はぜひプレイしてみてください! マジで後悔はさせないから!!
以上で、『EastWard』のプレイレビュー・評価を終わりにします!
また次の記事でお会いしましょう!!
おまけ
ここまでのレビューでは伝えきれなかった個人的に好きなシーンを紹介していきます!
美麗な景色
マジでピクセルアートって信じられないくらい綺麗なんだよね。
このごちゃごちゃした街並みとか最高。ちなみに、大阪がモチーフとなっているらしい。
謎に包まれた不気味な世界観がよく表現されてる。
ちょっと気持ち悪い感じ。本当によくできた作品だよ。
オープニングムービーは必見。ジョンと珊の出会いなど、ここでしか見れないシーンもあるぞ。
マジで綺麗だし、想像が膨らむ。最高!
アルヴァ&イザベルてぇてぇ
アルヴァもイザベルも悲しき宿命を背負ってる。
クソ難しかったけど、一番楽しかったボス戦。
てぇてぇ。。
冷蔵庫が好きすぎた
哲学的なことを喋る冷蔵庫。衝撃的なシーンの後に物語の核に切り込む発言も。。
何がいいって、コイツ最後にデレるんだよね。
かわいいところあるやんけ…。
ジョン&珊てぇてぇ
何度でも巡り合うんだよね。ポニテ珊も最高です。
本当に最初から最後まで楽しかった作品。興味持った人はぜひ自分でプレイしてもらいたいです!
では!!
会社員ライター。同ブログでは編集を担当。
インディーズゲームが好き。ゲーム歴はメンバー内で一番浅い。
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