アニメ『TRIGUN STAMPEDE』は”これじゃない”?新生トライガンの製作意図に迫るガチレビュー

『TRIGUN STAMPEDE』アニメ感想/レビュー

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お久しぶりです。最近こっそりカタカナに改名したハタです。転職とかしてました。

執筆復帰ということで、リハビリの1本目は知る人ぞ知る良作で行かせていただきます!
作品の名は・・・

『TRIGUN STAMPEDE』~!!!

リアタイしてた当時は「え?なんで騒がれてないの?」って感じでした。

まあですが色々調べてみると、どうやらこの作品、放送前にそこそこ荒れていたようで。
その理由は、原作漫画や90年台に放送された旧作アニメから、制作・キャスト・脚本その他諸々の内容が一新されたからなんです。

そもそも「トライガン」の歴史は長く、原作マンガは1995~2007年まで連載されていた超人気タイトルでございまして。
加えて、アニメ1作目は1998年に全26話放送され、映画化まで果たしています。
そんな不朽の名作なので、旧作ファン方々の期待値はそれは高かったでしょう。

加えて、今作は全編CGアニメーション
CGアニメに拒否反応が出て、”見ず嫌い”をしている方も少なくないのでしょう。

~んもったいないっ!!!

こういった理由から前評判で大損してますが、
作品のポテンシャル自体はバチボコに高いです!
旧作ファンの方もCGアニメが苦手な方も、このクオリティなら満足できます(危険な断定)
そんな本作のレビューをしていくので、純粋に気になっている方、見ず嫌いしている旧作ファンの方は、ぜひ最後までお付き合いいただければと思います!


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作品概要

作品名:TRIGUN STAMPEDE
原作:『トライガン』『トライガン・マキシマム』
原作者:内藤泰弘
監督:武藤健司
シリーズ構成・脚本:吉田恵里香
製作:オレンジ
放送開始:2023年1月7日より 毎週土曜23:00~
放送局:テレビ東京他にて放送 他
配信サイト:ABEMA/Prime Video/FOD/dアニメストア/U-NEXT 他
原作漫画『トライガン』の血を引いた新作アニメです。
製作は『BEASTARS』や『宝石の国』を手掛けたオレンジ
後で詳しくお話ししますが、CGアニメーションのクオリティがレベチw
主要な配信サイトで視聴可能。
ジャンル:ガンアクション/SFファンタジー
主要キャストcv:松岡禎丞/あんどうさくら/松田賢二/細谷佳正/池田純矢 他
旧作アニメから続投したメインキャラクターは、声優さんが一新されています。
まあcv松岡禎丞なら大丈夫っしょw
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舞台設定

ストーリー

STORY
砂嵐吹き荒れる大地。
そこは地球よりはるか遠く、5つの月が輝く、灼熱の星・ノーマンズランド
人類の生き残りは、あらゆる物質をゼロから生み出す生体動力炉“プラント”を頼りに
異形の生物蠢く不毛の地で、血肉を削り暮らしていた。

その過酷な世界に一人、
懸賞金600万$$を懸けられた、“関われば必ず災厄に見舞われる”
人間台風ヒューマノイドタイフーンと呼ばれるトラブルメーカーがいた。
名を、“ヴァッシュ・ザ・スタンピード”という――。

新人記者のメリル・ストライフは、
飲んだくれのベテラン記者・ロベルト・デニーロと共に人間台風という一大スクープを求め、
1人の深紅のコートに包まれたガンマンにたどり着くが、
出会ったのは「決して人を殺さない」、誰よりもお人よしの風来坊だった!?

無頼の葬儀屋ニコラス・D・ウルフウッドを道連れに、
悪に染まったヴァッシュの双子の兄ミリオンズ・ナイヴズを追う旅が始まる。

立ちはだかる無数の刺客たちと、ナイヴズの恐るべき計画とは。
全ての謎が明らかになる時、世界を賭けた戦いが始まる!
※公式サイトより

 


暴走したテクノロジーと荒廃した砂漠の台地が特徴の「トライガン」

舞台は一面砂漠の惑星、そして主人公は大きな拳銃を持つ凄腕のガンマンということで、
どこか西部劇味を感じる世界観。

その一方で、この世界には近未来的なテクノロジーや機械が同時に存在し、それらが物語の本筋に深く関わってきます。

「西部劇要素」と「SF要素」という、
全く異色な二つの要素が混ざり合うことで、この唯一無二で記憶に残る世界観が出来上がっているのです。

キャラクター

魅力的なキャラクターたちをサクッとご紹介。

ヴァッシュ・ザ・スタンピード

本作の主人公。
普段は飄々としていて物腰軽いヒョロ男ですが、その胸の内には強い信念を抱く深みのあるキャラクターです。

訳あって多額の懸賞金を掛けられているせいで、賞金稼ぎや刺客に命を狙われますが、
相手が悪人だろうと決して殺さず、時には全力で命を救おうとする無類のお人よしでもあります。
しかし、その不殺の誓いのせいで騒ぎを大きくしてしまうことも。。。

メリル・ストライフ

スクープ獲得のためにヴァッシュと行動を共にすることになる、新人記者。
大学では優秀な成績を修めたが、その自信と育ちの良さから、度々命を落としかけるような危険な行動をとる。
ですわ口調で正義感が強い。

ロベルト・デニーロ

メリルの教育係にあたる先輩記者。
普段はけだるそうにしており、常に酒を携帯する飲んだくれの中年オヤジ。
しかし、ベテラン記者としてこの世界での生き延び方を知っており、メリルの危機を救って教育する場面も。

ニコラス・D・ウルフウッド

関西弁の葬儀屋。
ヴァッシュを狙う組織の一員で、自作自演で一行の信頼を得て行動を共にすることに。
荒々しい性格で金にがめつい。また、ヴァッシュの不殺の考えに疑問を呈している。
背中に背負った巨大な十字架が重兵器になっており、レーザービームで巨大なモンスターも一刀両断にする実力の持ち主。

※その他、敵組織のキャラクターなどはネタバレ防止のために紹介は控えておきます。

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作品の魅力

概要についてはこれくらいにして、いよいよ作品の魅力の部分に迫っていこうと思います!

1)圧倒的なCGアニメーション技術

まずは何と言っても、映像の迫力が凄まじい…!エグイです
戦闘シーンではキャラクターがめちゃくちゃキビキビ動くし、カメラアングルはグワングワン移っていくし、
劇場クオリティといっても過言ではない気合の入りようでした。

その反対に、日常パートではキャラクターの動作や表情が実に滑らか
キャラクターの表情からは、CGアニメーション特有のアンドロイドのような”冷たさ”はほとんど感じられなかったですし、
キャラクターの動きはディ〇ニーアニメを彷彿とさせるくらい滑らか且つ機敏に動いていました。
戦闘シーンやただ走っているだけの何気ないシーンでも、そのキャラクターの性格や感情が伝わってきます

しかも、この劇場クオリティを毎話毎話当たり前のように描いてくるので、製作陣ちゃんと寝れてる?って感じ。
本作は展開が端折り気味で、謎が多く残されたなか物語が進行されていきますが、
映像を見ているだけでも楽しめてしまうくらいアニメーション技術は高いと感じました。
やっぱりヴァッシュのリボルバー捌きは別種のカッコよさやね。

2)全員が予想できないストーリー展開

物語にも触れていきます!

何度か説明した通り、本作のストーリーは原作や旧作アニメとは全く異なるので、
原作・旧作ファンの方でも今後のストーリー展開が完全に予想できないところが良いですね。

ヴァッシュの真の目的や、それに関わるような作品の根幹部分の設定こそほとんど一緒ですが、
そこに行きつくまでの展開が今のところ全く異なります。
ですので、原作・旧作ファンの方は持ち前の知識で今後の展開を考察しながらも、随所で「あの設定をここで出すか!」「○○団だ!」と懐かしさを感じながら見進められると思います。

もちろん原作・旧作アニメを知らない方々なら、この壮大な世界観の中で物語がどんな方向に舵を切っていくのか、
すでに気になって仕方なくなっているはずです。
ヴァッシュは何者なのか、彼の過去に何があったのか、ナイヴズの計画とは、あのキャラクターは敵か味方か・・・

原作や旧作アニメを知っている方も、そうでない方も、どちらもワクワクしながら見られるストーリーってのがやっぱりすごい!

3)テーマの重さ

この作品、メッセージ性が強くてかなり重いです。(というかめっちゃ難しいです)

特に、キレイごとだらけで夢想主義のヴァッシュと、現実主義なウルフウッドは、「命に優先順位をつけることは正しいのか」とか「悪を救うことは加害ではないか」といったテーマで論争し、度々対立します。

「殺人は罪であり悪だが、不殺であることは必ずしも善ではないのかもしれない」という難題に対して、
それぞれが自身の信念のもと答えを出して、時には衝突する。
そんなシリアスな掛け合いも、この作品とキャラクターをより奥深いものにしていて、これこそが“トライガンっぽさ”なんだと思います。(浅いかw)

本作の立ち位置

さて。ここまで本作の魅力を語ってきたわけですが、
やはり「トライガン」の話をするなら、原作や旧作アニメとは全く違った作り方をしている点に触れないわけにはいきません。

旧作アニメと本作の違い

まずは手短に旧作アニメの説明から。
旧作アニメはアニオリ展開やエピソードの順番変更などが多少あったものの、大体は原作マンガに沿ったアニメ化でした。
西部劇×SFという世界観はそのままに、90年台アニメ特有のギャグや粋なカッコ良さが詰め込まれてより見ごたえのあるものになっていたと思います。

旧作アニメ放送当時の視聴者の反応は分かりかねますが、筆者が実際に旧作も視聴した限りだと、
アニオリ設定やストーリー構成の変更は、原作の魅力を底上げさせるものだったと筆者は感じました。
キャラクターのビジュアルや設定、ストーリーの大筋は原作マンガとほとんど同じです。

では話を戻して、本作『TRIGUN STAMPEDE』はどうでしょう。
本作は「キャラデザ」「キャラクターの性格」「キャラクターの設定」「レギュラーキャラのリストラ&新登場」「物語の展開」といった、
作品の重要部分のほとんどが大きく変更されました。
前作の魅力の大部分であったキャラクター同士の掛け合いの面白さや、渋みの効いたカッコよさは感じられなくなり、
言ってしまえば、世界観だけを借りた全く別の作品という印象が強かったです。

製作秘話

この大幅改変に関して、筆者は批判をするつもりはありません。
むしろ、令和の時代にこのようなリメイク作品を作る意図が気になったのです。

で、色々調べてきました。
ファミ通さんのインタビュー記事に誕生秘話が詳しく紹介されていたので参考させていただきました。
分かったこととしてはまず、制作に携わる方々が『トライガン』を好きだということ。
もともとはAnime Expo 2022でトライガンの新作製作理由を聞かれ、「ひと言でいえば『トライガン』が好きだからです」と発言した東宝の武井プロデューサーが発端となりスタートした企画だそうです。

そして大前提として、この作品はリメイクではなく”リブート”作品ということ。
つまり、既存作品に縛られずに一から作り直すことが目的でスタートした企画ということです。

さらに、リブートにあたり練られた大量の設定資料は、原作者である内藤先生が随時チェックしていたそうですし、
賛否分かれている3DCGアニメーションでのアニメ化についても、内藤先生の「可能性のたくさんある、これからが楽しみな表現だと思いますし、いいんじゃないでしょうか!」という前向きな気持ちがあって決まったとのことです。
本作の監督である武藤監督はアニメーションで感情を描くのが抜群に上手な方ということで、内藤先生も武藤監督なら新しい「トライガン」を作ってくれるのではという期待があってのGOサインだったそうです。

また、内藤先生はリブートにあたり、「プロジェクトを俯瞰して見たときに、変に僕の重力に引っ張られないほうが何というか……最終的な“飛距離”が凄いところまで行く可能性を感じたので、途中からはあまり口を挟まないようにしています。」と製作陣に対する信頼を顕わにしていたようです。

参考)小林白菜.“新作アニメ『トライガン・スタンピード』誕生の謎と見どころに迫る。時代と次元を超えて“人間台風(ヒューマノイドタイフーン)”がやってくる!【アニメの話を聞きに行こう!】”.ファミ通.com.2022-11-26.
https://www.famitsu.com/news/202211/26282635.html,(参照2023-02-27)

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製作の真意と込められた想い

色々話しましたが、
つまり、「原作大幅改変も3DCGアニメ化も作者の希望あってのことだった」そして「『トライガン』が好きな人たちが愛を持って製作した」ということです!

正直筆者は、ちゃんとリサーチするまではよくある「原作者ほったらかしアニメ化」の類の炎上だと思っていたので、
認識が大分ズレていて恥ずかしい限りです、、

むしろ実際は真逆で、原作者と製作陣の信頼関係のもと出来上がった作品だったというわけです。

…これは余談ですが、
原作者の内藤先生は武藤監督に“『トライガン』とはなんぞや”というアドバイスを直々にしていたようで、
つまり、原作者が抱く「作品の芯の部分」がしっかりと引き継がれたアニメ化になっていることは明らかってことです!

おわりに

まあ長々書きましたが、結果面白いのでOKですって感じ!w

壮大で残酷な舞台設定、そこで何が正義かを悩みながら生きるキャラクターたち。
3DCGならではの大迫力な背景描写、且つ、3DCGらしくない温かみのあるキャラクターたちの所作・表情。
これで製作に力が入ってないっていう人は流石におらんでしょ!!

ただもう一方で、旧作だけ知っているファンの方々の「これは違うっ!」って気持ちも、色々調べて旧作も見た今なら少し分かります。
原作者監修とはいえ、”トライガンとは”って核の部分の解釈は人それぞれ微妙に異なると思うので、全ての視聴者を納得させるのは難しいでしょう。。。

んまあ!とりあえず見てみてください!続編製作も決まっているので今見ておいて損なしですよ!!

それではまた次回お会いしましょう!

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